スイミングスクール・水泳はいつまで続けるのがいいの?
スイミングスクールにはいつまで通い続けるのが良いのでしょうか?
答え:可能な限り続けましょう♪
(元スイミングインストラクターの意見)
親の考えとスイミングインストラクターの考えが違う部分が多いかと思いますが、この記事を読んで頂ければ納得して理解して頂けると思います。
私はスイミングインストラクター時代に子供の保護者(約3000人)と「最終目標レベル」についてお話してきました。その詳細も含めて紹介します。
なぜ?可能な限り続ける必要があるのか?解説していきますね。
親は子供に「いつまで続けて欲しい」と思っているのか?現場の生の声。
私はスイミングインストラクター時代に年に1度のペースで在籍しているお子様全員と保護者の方全員にお子様には「いつまで続けたい?」のか、保護者の方には「いつまで続けて欲しい?」のかをヒアリングしていました。
この情報はスイングスクールを運営してく上でとても有益なデータとなります。
(この記事はおそらく子供をスイミングスクールに通わせている保護者。特にお母さんが読んでいる記事だと思いますので詳細は割愛しますね。)
実際に親が子供に「いつまで続けて欲しい」と思っているのか?
ランキングを発表します。笑
これが一番多いですね。基本的な目標設定ですね。
海やプールで使う泳ぎが出来れば十分!自分の身を守れる程度で良い!という考えですね。
全く泳げないよりも、泳げた方が良い!というレベルの考え方ですね。
この意見はほとんどが入会して間もない3~6歳の幼児の保護者の意見ですね。
せっかくスポーツをするなら大会出場!して欲しい。試合を見に行って応援したい!という保護者の方も少なくありません。
ただ、泳げるだけでなく水泳選手のような華麗な泳ぎをご希望されています。
お忙しいのか?興味がないのか?この一言でちょっと心が折れそうになります。笑
水泳経験者の保護者の方に多いですね。やるからにはとことん!って感じです。責任を感じますが、スイミングインストラクターとしては一番うれしい最終目標ですね。
これが、親の生の声です。(約3000人)
年に1回、個々の保護者の方にヒアリングを(さりげなく)行ってきました。
次の年になれば、親の目標設定も変わってきます。
このデータは、「4泳法をマスターするまで」の保護者の意見をランキングしています。
私のスイミングスクールでは、4泳法をマスター…つまりバタフライを習得したら個人メドレーに移ります。
個人メドレーからタイム測定による進級基準となり、年齢やレベルによりますが4種目の50mと100mと200mのタイム測定を進級テストとして実施しています。
このレベルの子供の保護者の方のお話を聞くと、
- もっとキレイなフォームで泳げるようになって欲しい。
- 頑張ってベストタイムを出して欲しい。
- 本人が一生懸命に頑張っているので親は口出ししません。
- 子供が満足できる結果が出ればそれで十分です。
- 1つでも多くの大会に出場できたらいいと思います。
などの意見が多いですね。
4泳法をマスターする前は、「親の願望」が出ているのが多いですが笑、4泳法をマスターすると、子供の頑張りを「応援する親」に変化する場合が多いですね。
実際に、どのレベル(級)で退会する子供が多いのか?
親の希望が分かった所で、実際みんなはスイミングスクールをいつ辞めているのか?退会届を出すタイミングは?という所が気になりますね。
まず先に結果を発表します!(社外秘・企業秘密)笑
4泳法をマスターした時点。
バタフライの級を合格した時点。
(厳密には、合格した時点で次の月の月謝の引き落としが終了しているので実際に辞めるのは1~2か月後です。)
でも、ちょっと待って下さい!
このデータは、一般的なスイミングスクールのデータです。
- 良いスイミングスクール
- 普通のスイミングスクール
- 悪いスイミングスクール
それぞれで子供がスイミングスクールを辞める時期が変わってきます。マジで…
これは私の実体験ですので、間違いありません!
ちなみに、退会する理由は「目標達成」という基準としますね。
(転居・病気・学業専念・進学などは除きます)
では、それぞれのスイミングで実際にいつ辞めるのか?を見ていきましょう。
お子様がスイミングスクールを辞める時期に一貫性がありません。
水慣れ級レベルで退会する子供もいますし、クロールや背泳ぎレベルで退会する子供もいます。
練習量の増えるタイムを測定する級なんかは、「練習がしんどい!」という理由でどんどん辞めていきます。
選手・育成コースの人数が非常に少ないか、存在しない。
水慣れ級や泳法習得級でスイミングスクールを辞めるお子様は少ないですが、4泳法をマスター・バタフライを習得した時点から、退会する子供がどんどん増えていきます。
悪いスイミングスクール同様、練習量の増えるタイムを測定する級で「練習がしんどい!」という理由でどんどん辞めていきます。
選手・育成コースの人数が非常に少ない。
基本的に4月~1月まで「目標達成」で退会するお子様はほとんどいません。
2~3月に「中学進学」「学業専念」などで退会するお子様は増えますが、「目標達成」の退会者はほとんどいません。年間通して「目標達成」の退会者は非常に少ないです。
練習量の増えるタイム級でもスイミングを継続する子供が多く、選手・育成コースの人数の在籍がとても多い。
(私がヘッドコーチをしていた時、4泳法を習得しているお子様が全会員数の約20%を超えていました。スイミングスクール在籍の5人に1人はバタフライまで泳げるって事。)
良いスイミングスクールと悪いスイミングスクールの違いとは?
この「悪いスイミングスクール」と「普通のスイミングスクール」と「良いスイミングスクール」の違いは何でしょうか?
ちなみに、すべて同じスイミングスクールです。
私が新入社員で入社した時は、「悪いスイミングスクール」
私が入社5年経過したころに、「普通のスイミングスクール」
私がヘッドコーチに就任してから「良いスイミングスクール」
になりました。
何が違うのか?
詳細の解説をすると長くなるので別の記事で解説しますが、簡単に言いますと「進級率」「目標設定」「サービス業」です。
これも簡単に説明しておきます。
「進級率」
合格率が高ければ、楽しいし次も頑張ろう!って気になります。
合格率が低ければ、楽しくないし頑張る気もなくなります。
「目標設定」
目標が明確であれば、目標に向けて頑張れます!
目標が不明確であれば、ただただしんどいだけです。
「サービス業」
お客様を楽しませる、満足させる事を意識すれば継続して頂けます。
指導者と生徒という感覚や親もお客様という感覚がないと離れていきます。
スイミングコーチやスイミングスクールの意識の問題ですね。
これは、スイミングコーチ自身の考え方が変わるか、運営者や責任者(ヘッドコーチ)が変わらないと変わりません。
保護者の方は、スイミングスクールを選択する時の1つの指標として下さい。
スイミングスクール関係者は、考え方や意識を変えてみましょう。
保護者の方がスイミングスクールを選択する時に、何を見て?聞いて?情報を収集し判断したら良いか?は別記事で紹介します。
結局、スイミングスクールはいつまで続けるのがいいの?
冒頭でも答えを出しましたが、
答え:可能な限り続けましょう♪
タイムを測定する級までは、必要ない!
選手や育成コースまでは、必要ない!
と思う保護者の方も多いかと思いますが、多くのお子様を見て来たスイミングスクールの指導者の立場からすると、出来るだけ可能な限り水泳を続ける事を強くお勧めします。
- 中学受験を考えているなら4年生が終わるまで。
- 中学で部活に入るなら、小学校卒業まで。
- 中学で帰宅部なら中学2年生まで。
- 高校で帰宅部なら、高校受験中は休会して高校2年生まで。
可能な限り水泳を続ける事をお勧めします。
なぜ?そんなに水泳を続ける事を勧めるのか?
答え:泳ぎを忘れるからです。
プールで泳ぐという行為は、日常生活に存在しません。
自らプールに泳ぎに行かないと泳ぐ機会は一気に減ります。
私が勤めているスイミングスクールはスポーツクラブを併設していますので、スイミングスクールに通っていたお子様が高校生や大学生、社会人になりスポーツクラブに入会してくることが多々あります。
いざ!久しぶりにプールに入って泳ぐと、スイミングを退会した時期によって泳げる能力に大きな差が出てきます。
4泳法を習得した時点で退会したお子様は
95%バタフライ泳げません。タイミングバラバラです。ゼェゼェ言ってます。笑
平泳ぎ進みません。足首返っていません。タイミングバラバラです。
背泳ぎ沈みそうです。苦しそうです。助けようか?悩みます。笑
クロール美しくありません。50m泳いだらもう泳げません。帰りま~す。笑
とても、もったいないなぁ~といつも思います。
タイムを測定する級に2年以上在籍していたお子様や選手・育成コースに所属していたお子様は、どの種目を泳いでも、目の肥えた水泳が上手になりたい大人たちがすぐに注目します。笑
泳ぎに余裕があり、美しいく優雅に泳ぎます。言い過ぎ?
親の希望のランキング6位の
最低限、楽にキレイに泳げるようになって欲しい。
これが実現しています。
なぜ?そこまで泳ぎのレベルが違うのか?
泳法を習得するレベルの級では、
どれだけ正しく手や足を動かして目標の距離を泳ぐか?が合格の基準となっています。
(スイミングスクールによっては、そこにタイム制限がある所もあります)
泳ぎの効率や美しさや推進力よりも、正しい動きが重要となります。
しかし、タイムを測定する級~選手・育成コースでは、
タイムを縮める、ベストタイムを出す事が目標となります。
タイムを縮めるために、効率の良い泳ぎを追求しますので正しいフォーム、美しいフォームを習得する事が出来ます。
当然、水泳を継続していますから練習量も多いです。
つまり、反復練習の量が半端なく多いって事ですね。
泳ぎを忘れようにも、プールに入れば体が勝手に動きます。
後は、運動不足具合と体力の問題だけです。笑
継続は力なり
という言葉がありますが正にその通りで、続ければ続けるほど能力は上がっていきます。
多少のブランクがあっても、続けた人は元に戻るのは早いです。
水泳界にはこんな言葉があります。(一部だけかも?)
「1日泳がないと3日遅れる」
私の学生時代の水泳部でよく言われていた言葉です。
毎日練習してやっとタイムが伸びる。休むものなら3日分遅れるぞ!って事です。
泳ぎを習得したから「はい。終わり~!」ではなく、可能な限り続ける事をお勧めします。
勉強や他の習い事や学校の関係がある事は、十分知っております。
スイミングのコーチであり、子供の親ですから!
だからこそ、可能な限りスイミングを続ける事を強くお勧めするのです。
まとめ&編集後記
- 4泳法をマスターしてほしい。
- 平泳ぎが泳げたら十分。バタフライは必要なし。
- クロールと背泳ぎが泳げたら十分。
- とにかく楽しく通ってくれたら良いですぅ。
- 出来れば大会とかに出てくれたら良いかなぁ。
- 最低限、楽にキレイに泳げるようになって欲しい。
- 特にありません。
- 選手コースでバリバリ泳いでほしい!
- 4泳法をマスターした時点。
- バタフライの級を合格した時点。
しかし、悪いスイミング・普通のスイミング・良いスイミングによって退会する級が異なってくるので注意が必要です。
- 進級率
- 目標設定
- サービス業
これらを意識しているスイミングは良い。意識できていないスイミングは悪い。
※詳細は別記事で紹介します。
泳ぎを習得した後もスイミングを続ける事によって更にしっかりとした泳ぎを身に着けることがでるからです。
いつまでスイミングを続けるか?どの親も悩んでいます。
あなただけではありません。子供にとって何が良いのか?何を優先させるべきか?
とても悩みますよね?分かります。私も子供の親ですから!
今回紹介した内容を参考にしてもう一度よく考えて頂ければと思います。
あなたがスイミングをいつまで続けさせようか?と悩んでいる間は是非通わせてあげて下さい。その間にも子供の水泳の能力はどんどんレベルアップしていっていますので。
私は子供の頃スイミングを途中で辞めてとてもとても後悔しています。
選手コースの途中で辞めたのですが、その時は練習がしんどくて嫌になっていました。
しかし、実際スイミングを辞めてみると泳ぎたくて仕方がありません。辞めてみて水泳の楽しさを知りました。高校になってやっぱり水泳がしたくて水泳部に入部しましたが、県内でもトップクラスの水泳部だったので練習がきつかったです。でもめっちゃ楽しかったです。
スイミングを続けていて、水泳部に入っていたら…と何度も考えました。後悔しまくりです。水泳の楽しさをもっとたくさんの人に味わって欲しいと思い結局スイミングスクールのコーチになりました。
子供の頃スイミングを辞めなければ…後悔しまくりです。笑
スイミングスクールをいつまで続けるか?
親だけの考えで「○○まで行ったら辞めなさい!」と決めつけるのではなく、子供の意見も聞きながら、是非親子で話し合って決めて頂くのが一番だと思います。
冒頭で、親は子供に「いつまで続けて欲しい」と思っているのか?のランキングを発表しましたが、子供はスイミングをいつまで続けたいのか?ランキングは発表していませんでしたね。これも、別記事で紹介しますので参考にしてみて下さい。
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